〔077〕甲斐駒ヶ岳 (2,967m)

標高差:937m

2004年09月16日


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長野県伊那市
摩利支天】まりし-てん
(梵語 Mar#ci) 常にその形を隠し、障難を除き、利益を与えるという天部。
もとインドで、日月の光や陽炎を神格化したもので、日本では、武士の守り本尊とされた。護身・隠身・遠行・得財・勝利などを祈る。二臂あるいは三面六臂、猪に乗る天女像などで表される。

仙流荘前のバス停、平日は便数が少ない。
平日なのに駐車場は60%は埋まっている。
ガイドをしてくれるサービス満点のバスは意外だった。車窓から見た鋸岳、相当険しい山らしい。
前日の移動
前日の午後7時20分に自宅を出発し、阪神高速、名神、中央道を走り、伊那インターで高速を降り、高遠の道の駅、南アルプスむら長谷で日も替わった0時20分、車中泊とする。5時間掛かってしまった。
当日の朝
目が覚めるとべた曇り、天気予報を見て会社を休んだのに・・・
もしや臨時便があるかもと思い、仙流荘に6時に着くが臨時便は無いようなので定刻の8時25分までぶらぶらと時間を過ごす。
同じく車窓から見た甲斐駒ケ岳(中央奥)、フジアザミが咲いていてもバスは停まってくれる。
シャトルバスに乗る
乗車代は荷物代も取られて片道1300円、平日なのに80%の乗車率、土日の混雑が予想される。(混雑時は臨時便がどんどん出るらしい)。以外なことに歳老いたバスの運ちゃんがバスガイドをしてくれて、山の話、花の話しをしてくれ、景色の良いところでは停車までしてくれて、写真を撮らせてくれる。これなら1300円は安い感じがしたが2回目からはうっとしいのでは。
仙水小屋から仙水峠へ
沢を離れて直ぐの33分で仙水小屋に着く、この小屋は完全予約制らしい。氷河の押し出しと思われる約30cm四方の角石が一面に広がった地帯に入り歩き難い、振り返ると仙丈ケ岳の前方部が見えた。
駒ケ岳、仙丈ケ岳の登山口となる北沢峠、後は長衛荘。
林道を少し歩き、沢沿いの気持ちの良い道を進む。沢は丸木橋で何度か渡る。
北沢峠から仙水小屋へ
登山口である北沢峠には9時30分に着き、日帰りを目指して直ぐに北沢に向かう。林道を少し歩いて北沢長衛小屋の前を通り、雰囲気の良い沢沿いの道を進む。
沢道から離れて少し登ると”仙水小屋”に着く。
ここまでは30分。
シラビソ林の中は一面コケがびっしりで幻想的,この辺りまでは散策道的な感じ。
氷河の押し出しと思われる石が一面に広がった場所が続く。このガレ場を乗り越せば”仙水峠”に着く。
振り返ると”仙丈ケ岳”の山並が見えるが山頂はまだ見えていない。
仙水峠
1時間で栗沢山への分岐点である仙水峠に着く、見上げれば摩利支天と甲斐駒が聳えている。ここからは相当の急登の感じ。バスで一緒だった愛知からの御夫婦が着く。小屋に荷物を預けに行ったはずなのに早い、俺が遅いのか。
仙水峠”に着く、右に行けば栗沢山、左は甲斐駒ケ岳。
仙水峠から見上げると摩利支天(右)と駒ケ岳(左)が聳えている。
仙水峠から駒津峰への直登
駒津峰までは標高差476mの直登が続く、頑張っているつもりなのに御夫婦はぴったりと付いてくる。標高を稼ぐに連れ摩利支天がドンドン近付き、鳳凰三山、富士山も見え出してくる。
仙水峠から急登を登っていくとどんどん展望が開けていく、写真範囲の左には鳳凰三山が広がるが北岳は栗沢山の陰になっている。
オベリスクが特徴的な鳳凰三山、薬師岳と間ノ岳の間にに富士山の山頂部だけが顔を出している。
仙丈ヶ岳の山頂部が見え出した。尾根に伸びる登山道が良く判る。
駒津峰
2時間15分で駒津峰に着く。展望最高のこの場所は休日なら登り下りの登山者でごった返すらしいが、今日は平日なので5〜6名しか居ない。
駒津峰は展望が良く南アルプスの半分は見える感じだ。
駒津峰から駒ケ岳を見る、まだまだ遠い。
日帰りが目標なので休憩せずに進む。やせ尾根道となり登り下りを繰り返し、六万石を過ぎると甲斐駒の取っ付きとなり直登コースを敬遠して巻き道を取る。
肉眼では鋸岳の向こうに槍ヶ岳がはっきり見えた。(丸印)
駒津峰から駒ケ岳へのやせ尾根、右は六万石。
駒ケ岳の取り付きから巻き道コースに入る。
鳳凰三山が低くなってきた、観音岳の上に富士山が乗っている。
右手前は摩利支天の岩峰。
巻き道は約半周する格好になり距離は長いしザレ場の滑り易い急登が続く。
25kg程の荷物を担いだ縦走あんちゃんと同じペースで登る、情けない。
1時10分、3時間20分を要して”甲斐駒ヶ岳”に着く、予定より20分オーバー、3時55分のバスに乗らないと日帰り出来ない、後2時間半、難しそう。山頂からの展望は素晴らしく、北岳、鳳凰山は当然、八ケ岳、中央アルプス、槍を初め北アルプス、浅間山の噴煙まで見えた。
甲斐駒ヶ岳”(2,967m)に着く。天気が良いと全ての苦労がすっ飛ぶ感じだ。
山頂の祠にお参りをしなかったのでこの後、えらい目に合う。
背後はガスに覆われた”八ケ岳”、左に蓼科山、遠くに浅間山の噴煙が見える。
鳳凰三山”と”富士山”、ガスが上がってきた。
直登コースから下山
ゆっくりしていられないので時間稼ぎで直登コースを降りる。が、道標がまったくなく踏み跡をトレースしながら降りていくと、動きの取れない崖っぷちに入ってしまった。足元はザレ場で滑りそうだし、掴む岩もボロボロ崩れてしまう、本当に死の恐怖を味わった。小さな潅木を頼りに登り返し、元の場所に戻っていると縦走あんちゃんも俺の足跡に付いて来ていた。二人でルートを探しながら下るがあんちゃんはハイマツ帯に捕まってしまっう。30分はロスしたのでこれで日帰りを断念する。
本日、行動を共にした縦走3日目のあんちゃんと愛知からの中村さん御夫婦。(帰ってきた駒津峰にて)
双児山登り途中から縦走路を振り返る。
2時55分、5時間25分で駒津峰に戻ってくる。山頂でビールを呑んでゆっくりしていた愛知の御夫婦に追い付かれ、道間違いの馬鹿話をする。
双児山経由での下山
ゴロ石の歩き難い道を鞍部まで下り、双児山へ登り返す。最近、山登りをしていないせいか足が攣りそうになるが双児山まで頑張る。双児山は展望が利かず、皆が来るのを待っていると尻に根が生えてしまった。
後は森林帯を下るのみであるが、地図上では直線に描かれている道であるが、ジグザクに通って行くのでやたらと距離が長くうんざりする。
4時45分、7時間15分で北沢峠に戻る、土日のバス便なら充分日帰り出来たが、下山時の道間違いも含め予定以上に時間が掛かってしまった、敗北である。長衛荘に宿泊を申し込む。なんとか皆と同じ晩飯が当たることになった。明日の朝飯、弁当を入れて8千5百円也、早速、山小屋初体験のビールをあおる、500円が高いとは思わない位旨い。晩飯の後は御夫婦持参の焼酎で酒盛りとなり消灯の8時まで呑み続ける、明日の二日酔いが心配。布団は両端を開けてくれてゆっくり状態であるが明後日からの三連休はギュウギュウ詰めになるらしい、やっぱり山登りは平日ですな。
駒津峰の下りから”双児山”(2,649m)への登り尾根を見る。
日本百名山』  冠雪した様な白砂の山頂からの展望は最高だった。
かいこまがだけ
「日本百名山」から
日本アルプスで一番代表的なピラミッドは、と問われたら、私は真っ先にこの駒ヶ岳をあげよう。その金字塔の本領は、八ヶ岳や霧ヶ峰や北アルプスから望んだ時、いよいよ発揮される。(略)まさしく毅然という形容に値する威と品をそなえた山容である。
山頂への直登コース
直登コースには標識、マーキングが全然無く、登りは山頂目指して進めば道を間違うことはないが、下りは余程慎重にコースを選ばないと危ない目に遭う。
今回の道間違いはどんどん急斜面に入っていくが,行けるはずの思い込みから深みに嵌ってしまい、最終的には崖っぷちに張り付くことになってしまった。
足元は20m程の垂直の崖、岩はボロボロ崩れるので掴めるのは小さな潅木のみ、潅木が抜ければ奈落の底に!、本当に死ぬかも知れないと思った。
これを予感した訳では無いが最近、山岳保険に入った、年間3千円の掛け金で300万円の救援費を保証してくれる、しかし、保険の世話にはなりたくない。
初の山小屋泊り
土日のバス便なら充分日帰り出来る山であったが、土日の混雑を嫌って平日とした為に帰りのバスには間に合わず、百名山60座目にして初の小屋泊まりとなってしまった。しかし、これは下山後の小屋泊まりなのでカウントには入れないつもり。
美味しいビールは呑めたし、平日なのでゆっくり寝ることが出来たが、風呂に入らずに寝るのは辛い、上半身は行水で洗ったが、泊まりを想定していなかったので着替えがなく、潔癖症ではないが嫌な感じだった。(シャワー室があるのを帰りに気付いた)。中村さん夫婦にお酒も御馳走になり、ゆっくり眠れて山小屋泊りも悪くはないと思ったが、下山−温泉−旨い物−車中泊のパターンでこれからも行きたいと思う。