〔052〕富士山 (3,776m)
1969年10月11日
富士山に登る予定では無かった。
FISCOへ日本グランプリを見に行った帰りに富士山五合目までドライブした、五合目で景色を眺めていると誰かが富士山頂が直ぐそこに見える、登ってみようか、と言い出した。

確かに山頂が近くに見えたので登山道も確認せず直登することにした。お弁当どころか飲み水も用意していない。当然、運動靴である。直ぐ近くに見えた山頂はいくら登っても近づいてこない。それに傾斜がドンドンきつくなり足元が滑り出し前に進まない。

空気が薄く、飲み水、食べ物が無い為、みんな疲労から無口となり、途中からガスに飲み込まれる。山頂に着いてからは火口を1周し、測候所に頼み込んで水をもらう。

下りは須走を走り回りあっと言う間に山麓に着くが、登りと違うところに降りてしまい、テクテクと駐車場まで歩いて帰る。

今、振り返れば飲料水無し、直登の若さが成し遂げた無謀な富士登山であった。
登ったのは富士スカイライン五合目駐車場から直登、登山道は使っていない。
初めの予定はFISCOへ日本グランプリを観戦に行くだけだったが、レース観戦後、富士の五合目まで行ってみることにした。
五合目から山頂を眺めると山頂が直ぐ近くに見え、簡単に登れそうに思えた。誰が言い出したのか山頂目指して直登することになった。
登り始めは良い天気だったが、麓からガスが上がってきた。登り始めは緩かった斜度も段々きつくなり這いつくばって登るようになってくる。登っていけば山頂に着けるだろうと、兎に角、山頂を目指し登り続ける。
運動靴、食料、飲み水無しで富士山の最高峰 ”剣ヶ峯”に行き着く。疲労困憊で笑顔は無し。
何時間掛かったのだろうか、時間のカウントはしていなかったが、誰も居ない富士山頂に着いた。お鉢廻りで最高点を目指す途中、レーダー観測所に頼み込んで水を飲ましてもらう。
下りは須走を走って降りる。下り終えた場所は車から随分離れた場所だった。紅葉の中、車まで歩いて戻る。
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山梨県富士吉田市

標高差:1,472m
雑記
登山の認識がまったくなく山頂が見えるから行ってみようの乗りだけで登ってみたが、流石、富士山への登りはきつかった。しかし、若さとは恐ろしいものでトレーニングもしないで飲水も無しで登り切ってしまった。時間とかの登山記録がまったくないのが惜しまれる。
山開き後の富士山は登山者が列を成して登っているようだ。そんな富士山には登りたくないので、次回は山開き前か、山終い後に登ってみたい。それでも溢れる人出が想像出来る。
日本百名山』  ちょっとした錯覚から始まった富士登山。結果は無謀過ぎた。
ふじさん
「日本百名山から」
日本人は子供の時から富士の歌をうたい、富士の絵を描いて育つ。自分の土地の一番形のいい山を指して何々富士と名づける。最も美しいもの、最も気高いもの、最も神聖なものの普遍的な曲型として、いつも挙げられている不二の高根であった。