帯石観音の「三石三水三木」について                        

<三石> 
「帯石・天狗岩・亀石」

「帯石」 弘仁二年(八一一)年、弘法大師は、千手観音、脇士として不動明王、毘沙門天の三尊を自手彫刻、観音堂に安置され、さらに奇石「帯石」に「南無阿弥陀佛」の六字の名号を投筆、その下に子安の地蔵尊を自刻安置された。
 この名号は、金色に輝き、昼夜を問わず遠く伊予路からも見え、船人達の指針となって礼拝されたという。摩滅を恐れた石工が名号を彫ったので、その光は消えてしまったと言い伝えられている。
 さらに弘法大師は、この岩に帯の形を刻まれ、
 「懐胎の者がこの岩の図を帯にして信心なる時は、
  その産安し。」
と後の世の女人安産を祈願された。以後、この大師入魂の因縁により、かつては岩の苔をお守りとし、今日は安産守り、安産岩田帯祈願の観音様として、県内外から広く信心尊嵩されている。
当寺は弘法大師の開基である。帯石の奇石あるをもって、
「帯石山」と号し、法華経普門品(観音経)の功徳を示す仏説により、「普門寺」と名付けられた。

 帯石は金剛水の方から、観音様の下を通って時計回りにお参りする。参詣者は、昔から「帯石」で善不善の占いをする。「帯石」に大小の石を置き、石が岩に止まれば「吉」とされる。他の願掛けの石を誤って岩から落とした時は、年の数ほど石をあげれば吉となると言われる。

「天狗岩」 「大悲閣」正面に立った時、左斜め上の山中に望める。当山には天狗が住んでおり、木に小銭をぶら下げておくと、豆腐の買い物をしてくれる。
「亀石」 「大悲閣」の裏にある。かって庫裏の柱の下にあって、三十三年に一度妊娠し、柱を持ち上げ石の子亀を生むという伝説の石。

なお、観音堂に向かって左の岩は「女岩」と言われ、堂の後ろには「扇岩」がある。

<三水>
「金剛水」 帯石のかたわらに流れ出る清い水。悩みを消し病を癒し飲むと更に香ばしい。
「阿伽水」
(あかみず)
弘法大師が岩屋権現で護摩供を修されたときのお浄めの水
「常用水」 庫裏(くり)にあり  
             

<三木>

「影迎の楓」
(ようごうのかえで)
善人がこの楓を見ると観音の姿を拝す事ができる。
「蛇桜」
(じゃざくら)
善くない心の人この下を通ると蛇の形が見え、足が進まなくなり、空しく家に帰る。   
「檜椿」
(ひのきつばき)
檜の葉のごとき葉の混じる椿。「大悲閣」の後ろにある。